ラム肉は、生産地によって味が全く違います。

国や地域、そして時には農場によって品種や育て方が全く違うためです。

有名な羊肉輸出国について、羊やラム肉の違いをまとめました。
 

オーストラリア

世界一位の羊肉輸出国であるオーストラリアのラム肉は日本で最も流通しているラム肉です。
オーストラリア国内には、6750万頭もの羊が飼育されているから驚き。
日本で食べられる羊肉の7割近くを占めています。

オーストラリアの羊のほとんどは春か秋に産まれ、その後発育やマーケット状況により、生まれてから5〜12ヶ月後に出荷です。
南東部で多くの羊が育てられていますが、タスマニア島や南西部でも飼育は盛ん。
また、約90%の羊は牧草で育てられますが、残りの10%は補助的にパドック内で飼料が与えられています。

品種はコリデールやロムニー等様々なものが扱われ、品種の掛け合わせも盛んに行われてきました。

様々な種類や方法で育てられたオージーラムの味はその中でも違いがあり一言で語ることはできません。
が、日本で流通する主なラム肉はオーストラリア産なので一番馴染みのある味わいと言えます。
 

ニュージーランド

ニュージーランドは、オーストラリアに次いで世界第二位の羊肉輸出国
3000万頭近くの羊が飼育されており、人口一人あたり6頭の羊がいるという計算だから驚きです。

飼育方法は地域によって異なります。
一部の高地では野草を食べて育ちます。
その他の丘陵地帯や低地では、種や肥料から人工的に育てられた牧草を食べて育つことが一般的です。

品種はコリデールやロムニー等様々なものが扱われ、品種の掛け合わせも盛んに行われてきました。

ニュージーランドでも品種や飼育方法は多岐に渡りますが、一般的に肉質が柔らかいと言われています。
 

アメリカ

アメリカには羊が523万頭(2018年)しかおらず、日本での流通量も決して多くはありません。
しかし、ラム肉は他の国と比べて特徴的です。

中西部やコロラド州では一般的に牧草で育ちますが、その他の地域では飼料が使われています。
牧草で育てた羊も出荷前に飼料で大きくすることが多く、他の国よりも大きくなります。

主に飼料の影響で、肉に脂身が多いのが特徴。
飼料のみで育てられたものは羊特有の風味も少なくなっています。

注意点として、アメリカ国内では「ラム肉」という名称に関して羊の年齢制限が行われていません。
一般的には生後12ヶ月前の羊がラム肉となりますが、アメリカでは生後1年以降の羊もラム肉として売り出されています。
 

日本

日本では17513頭(2016年)の羊が飼育されています。
そのうちの半数近くが北海道です。
他の国と比較して分かる通り、生産量は少なく国内での流通量も全体の1%以下です。

一番多いのはサフォーク種ですが、農家によって育てる羊は様々。
価格も高めですが、それぞれの農家のこだわりが強いラム肉を楽しむことができます。
 

アイスランド

アイスランドでは、80万頭の羊が飼育されています。
80万頭は多い数ではありませんが、アイスランドの人口が約32万人であることを考えると十分すぎる数字です。

5月に生まれるアイスランドシープは、柵も無く自由に放牧され、大自然の野草を食べて育ちます。
アイスランドの恵みをたらふく味わった生後半年くらいの羊がラム肉となるのです。

最大の特徴が羊の品種。
Icelandic Sheepは北欧産短尾種の一種ですが、中世時代に持ち込まれてから他の品種との掛け合わせ等の影響を受けていません。
バイキングが持ち込んだそのままの羊の遺伝子を引き継いでいるのです。

アイスランドシープは天然のハーブの花や草をたべて育つせいか、他国のラムに比べ成長が早いのも特徴の一つです。
しかし、出荷されるラム肉の大きさは比較的小さめ。
理由は他の国よりも若い羊をラム肉にしているから。
アイスランドラムの美味しさの秘密の一つです。

肉のきめは細やかで、舌触りも極上
羊肉特有の匂いも少なく抑えられます